【インスタ運用者必見・2024年保存版】アルゴリズムから読み解くInstagram運用におけるKPIの考え方

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高崎
2019年に株式会社シェアコトに入社し、ソーシャルメディアマーケティング部に所属。商業施設・食品メーカー・テーマパークなど幅広いSNSのアカウント運用に従事。 好きなこと:買い物、ランチ

Instagramアカウントを運用する上で重要なKPI設定ですが、「そもそも何を設定すればいいのか分からない…」というご相談を多くいただきます。

KPIを設定する際には、「なぜInstagramを運用する必要があるのか」「なぜその目標にしたのか?」「なぜその目標にする必要があるのか?」をアカウント設計時に考える必要があります。

今回はKPIとは何なのか、どのように設定するのかなど「アルゴリズムから読み解くInstagram運用におけるKPIの考え方」と題して説明していきます。

KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字を取った略語であり、日本語に訳すと「重要業績評価指標」となります。
最終的な目標を達成するためにプロセスが適切に実行されているかを計測・評価する中間指標です。

SNSのアカウント運用においても、アカウントの運用目的やフェーズに応じたKPI指標を定めることが重要です。

KPIを設定する際には、なぜその目標にしたのか?なぜその目標にする必要があるのか?をよく考える必要があります。
目的や必要性をしっかりと理解して設計しておかないとKPIは形骸化する恐れがあります。

アカウントや扱う商品に沿った適切なKPIを設定することで、正しいアクション(フォロワー数を増やす、エンゲージメントを獲得するために投稿のクリエイティブを強化する、ユーザーと積極的にコミュニケーションを取る・・・etc)を実行することが可能となります。

では、KPI設定の目的について見ていきましょう。
SNSを運用する上で大切なKPI設定の目的は、主に6つ挙げることができます。

課題を抽出し、目的を明確にすることで達成水準を設定することが可能となります。
目的達成するための有効な成功要因を洗い出したあとは、運用チームで共通認識を持った上で、PDCAサイクルを確立・実行することで成果向上に寄与させることができます。

SNS運用の目的によって選ぶべきSNSも変わります。
まずはそれぞれのユーザー層や特徴を十分に理解し、SNS運用の目的に最適な媒体を選定しましょう。

数多くのSNSがある中で、Instagramのブランドイメージは「見ていて楽しい・飽きない・有益な情報」を提供してもらえる等が挙げられ、ポジティブな意見が多いのも特徴の一つです。

Instagramの特徴は大きく分けて3つあると言われています。

  1. 喜びにつながる偶発的発見
  2. 多様的なコミュニティを通じた共鳴形成
  3. ビジュアル中心にブランドストーリーを多面的に伝達

これらのことから、ユーザー一人ひとりにあった好きと欲しいが集まるメディアであると言えます。

下記のように、マーケティングフローに各SNSの特徴や機能を置き換えると、Instagramはハッシュタグ検索、フィード・ストーリーズ投稿、ECサイトへ誘導ができるショッピング機能などを、画像や動画を用いてビジュアル訴求を行っていけることから、商品の認知~確信までを担うことが可能です。

また、Instagramは日本のユーザーの42%がブランドや商品を知るためにプロフィールにアクセスしていることや、他国平均の5倍ハッシュタグ検索をする傾向があることを公式発表。ビジネスにおけるInstagramの価値は「好きと欲しいをつくる」であると同時に、購買意欲を向上させ、購買の比較検討のために情報収集のツールとして多く利用されていることが分かります。

以上、Instagramの特徴やマーケティングにおける役割について説明してきました。
ここからはInstagramの中でのユーザーはどのような行動からアカウントに辿りつくのか、何を決め手にアカウントをフォローをするのか、など「ユーザーがアカウントを知ってからフォローするまでの導線」を説明していきます。

アカウントを知ってからフォローするまでの導線

  1. ハッシュタグ検索や発見タブ、フォロワーの投稿から投稿を発見
  2. 興味のある投稿だった場合はプロフィールに遷移し、アカウントを認知
  3. プロフィールやアカウントTOPを確認し、「信頼できるアカウントであるか」を確認
  4. 既に投稿されているコンテンツを見て、「自分にとって有益な情報であるか」を判断
  5. 「このアカウントから情報を受け取りたい」とメリットを感じた場合、フォロー

フォローしてもらうための重要なポイント

  1. 多くのユーザーに投稿コンテンツを表示させる
  2. プロフィール欄を充実させる
  3. 優良コンテンツを投稿する

これらを理解しInstagramアカウントを運用していくことで、非フォロワーへのリーチを増やし、新規フォロワーの獲得につなげることができると言えます。

続いて、Instagramで計測できる指標について説明していきます。

Instagramでは主に以下のような指標が取得できます。

  • アカウントの情報発信力を計測できるフォロー数
  • どれだけのユーザーに情報を届けたかを計測できるリーチ数
  • 注目率や支持率を計測できるいいね数
  • フォロワーの熱量や投稿内容の納得性を計測できるコメント数
  • 投稿内容や情報の有益性を計測できる投稿保存数
  • 利用又は購入を検討しているボリュームを計測できるWEBサイトの流入数
  • 熱量の高いファンの規模を計測できるハッシュタグ投稿数

これらのように、目的に合わせて適切な指標をKPIとして用いることが重要です。

Instagramアカウント活用における目的別のKPIの構造を図にすると、以下のようになります。

1.認知度の向上の場合(ターゲット層は潜在層)

目的が認知度の向上の場合、「商品を知らない」「商品に関心がない」というような潜在層がターゲットとなるため、まずはアカウントや投稿をユーザーに知ってもらうことが必要です。
これらをInstagramで計測できるKPI指標に置き換えると、フォロワー数やリーチ数となります。
特にフォロワー数においては、10,000人を超えるとストーリーズでリンク機能を得ることができ、WEBサイトへ送客することが可能となるため企業にとても重要な指標となります。

2.好意度の向上の場合(ターゲット層は準顕在層)

目的が好意度の向上の場合、「ニーズはあるが関心がない検討していない」というような準顕在層がターゲットとなるため、商品に興味を持ってもらうことが必要です。
そのため、注目率や支持率を計測できるいいね数などを含んだエンゲージメント率がKPI指標となります。

3.購買意欲の向上(ターゲット層は顕在層)

目的が購買意欲の向上の場合、「商品を認知しており検討段階に入っている」というような顕在層がターゲットとなるため、購入までの後押しをすることが必要です。
そのため、利用又は購入を検討しているボリュームを計測できるWEBサイトの流入数がKPI指標となります。
最終的には、商品を体験したユーザーの口コミや、熱量の高いファンの規模を計測できるハッシュタグ投稿数をKPI指標に置くケースも考えられます。

第1フェーズでは、より多くのユーザーにアカウントや投稿をリーチさせる必要があるため、フィードやストーリーズで投稿することが重要です。その一方で投稿を継続していくだけだとすぐにフォロワーが増えづらいという傾向があります。
フォロワー数が10,000人を超えると、ストーリーズでリンク機能が得られるという利点もあることから、弊社では初期段階からフォロワー獲得を目的としたキャンペーンを実施することを推奨しています。

第2フェーズでは、プラスでユーザーの投稿を活用するリポスト投稿や、情報量を多く発信することができるカルーセル投稿などを実施することで、質の高いフォロワーの獲得・維持同時に投稿コンテンツにいいね・コメント・保存などでユーザーに共感してもらうことで、商品やブランドに対し好意度を図ることができます。

第3フェーズでは、ストーリーズのリンク機能やショッピング機能、IGTVでのライブ配信などを活用し、WEBサイトへ誘導することで購買意欲の向上を図ることができます
また、ハッシュタグ投稿数を増やす施策としては、アンバサダー施策や写真投稿キャンペーンなどが代表的な施策例となります。

ここまではInstagramにおけるKPIの考え方について説明してきましたが、Instagram運用において重要となるのが、アルゴリズムについての理解です。
ここからはInstagramのアルゴリズムについて抑えるべきポイントを説明します。

Instagramは「⼤切な⼈や⼤好きなこととあなたを近づける」というミッションに基づき、フォロワーにとって興味がある投稿のみ表⽰するアルゴリズムが組まれています。

そのため、すべての利⽤者のフィードやストーリーズの表示順は異なり、興味・関係・最新性の要素を含む500種類以上のシグナル(Instagram上の指標)を加味して順番を決めるため、このようなシグナルと呼ばれる指標をより多く⽣む運⽤を⼼がけるとエンゲージメントが向上するという仕組みとなっています。

2021年6月9日にInstagramが公式ブログでアルゴリズムの仕組みについて公開されました。
過去の記事でこちらの内容について紹介していますので、参考にしてみてください。

【保存版】Instagram(インスタグラム)のアルゴリズム公式解説

フィードやリールなど、それぞれの配置先でアルゴリズムに影響するシグナルは異なると言われています。
以下のようなポイントを抑えたうえで、投稿内容を考えていく必要があります。

現在、若年層の間では「タグる」から「タブる」といった発見タブの活用が増加しており、Instagramのユーザー層に行ったアンケートをみても、見タブを活用するユーザーが7割以上いるという結果になっています。

では、発見タブに乗るのはどのような投稿かというと、以下の8項目の中から各ユーザーに合わせてランダムで表示されています。

 

 

まとめると、発見タブではフィード投稿に対してのいいね・コメント・保存などの速さなどがシグナルになると言われており、ユーザーのアクションに合わせた投稿が並ぶ仕様となっています。

 

Instagramのアルゴリズムを理解すると、以下の図のような循環を生むということが分かります。

STEP1:フォローしてもらう
STEP2:フォロワーからの反応を集める(アルゴリズムに影響するシグナルが貯まる)
STEP3:投稿がフォロワーへリーチする確率が上がる
STEP4:非フォロワーにリーチする確率が上がる
STEP5:ハッシュタグTOPや発見タブに表示されやすくなる
STEP6:非フォロワーへのリーチが伸びる
STEP7:非フォロワーからエンゲージメントを獲得
STEP8:非フォロワーと自アカウントの親密度が上がる

このように、非フォロワーにリーチさせ既存フォロワーと自アカウントの親密度を上げるためには、アルゴリズムに影響するシグナルを貯めることが重要となります。
シグナルを貯めるためには、「フォロワーから反応を集める」=「ユーザーのアクションを獲得」することが必要となります。

【ユーザーのアクション例】
・投稿へのコメント
・投稿へのいいね
・投稿の長時間滞在
・投稿の保存
・投稿のシェア
・投稿からプロフィールへアクセスする

フォロワーからシグナルを貯めるためには、フィードを充実させ、Instagram公式機能を徹底活用した「優良コンテンツを作ること」が最も重要だと弊社は考えています。

1.ユーザーに選択式で問いかけ、コメントを促す

以下投稿のようにコメントの獲得のため新商品や定番商品をフックに、記録性(オンリーワン、ナンバーワンの商品)や、季節性や、地域性などの要素があるとコメントされやすい傾向があります。

2.ランキング紹介で滞在時間を伸ばし、保存を促す

ランキング投稿やまとめ投稿のようなコンテンツは、いいね数や保存数が伸びやすい傾向があります。また、カルーセル投稿を活用することで、ユーザーの滞在時間を伸ばすことが可能です。

3.フィード投稿をストーリーズにシェア

フィードに投稿したコンテンツをストーリーズにシェアすることで、リーチ・インプレッションが拡大するとともに、投稿をタップしてもらうことでアクションを促すことが可能です。

4.ストーリーズの機能を活用し、アクション数を増やす

ストーリーズの機能を使うことで、滞在時間を長くしたりユーザーにアクションを促すことが可能です。ストーリーズのアクション機能は豊富で、クイズを出題したりアンケートに答えてもらうことも可能なので、ユーザーとコミュニケーションをとることも実現できます

5.リールでキャンペーン告知を行い、エンゲージメントを獲得

キャンペーン開始前に動画を用いた告知をリールで実施することで、多くの再生数及びいいねやコメントを獲得することが可能です。

以上、アルゴリズムから読み解くInstagramにおけるKPIの考え方についてご紹介いたしました。

Instagram運用の目的を明確にし、適切なKPI設定を行うことでアカウントの課題解決に繋がり成果も向上させることができます。

また、弊社ではInstagramにおけるアルゴリズムを理解し「優良コンテンツを作ること」でシグナルが貯まり、非フォロワーにリーチさせ既存フォロワーと自アカウントの親密度を上げることができると考えます。
「ユーザーにとって有益な情報であるか」ということが前提となるので、これらを踏まえて運用目的の達成や運用改善に取り組んでいきましょう。

弊社ではこれから新規でアカウント開設をされる企業様、また既にアカウント運用をされている企業様のそれぞれInstagram運用戦略構築(再構築)の支援が可能です。

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