企業にとって欠かせないマーケティングプラットフォームとなりました。
ストーリーズやリールなど、投稿の種類が多様化する中、Instagram広告を上手に活用することは、とても重要です。
この記事では、Instagram広告の出稿方法などの基本情報はもちろん、広告の効果をより高めていく方法もご紹介していますのでぜひ参考にしてください。
※Instagramは、具体的な数字は公開していませんが、公式イベント「House of Instagram 2024」で実際の数字に合わせて描画したグラフが公開されました。それを見ると、2024年現在では、2019年に公開された3,300万人の倍以上に伸長していることが分かります。
①Instagram広告とは
Instagram上に広告を掲載し、ユーザーにブランドや商品、サービスを伝えることができます。一般ユーザーの投稿に混ざって表示される、いわゆるインフィード広告となっています。
フィード(タイムライン)、ストーリーズ、リールなどに写真や動画形式で出稿できるので、配信する内容によって、形式を変えることができるのが、魅力の一つです。
また、すでに投稿済みの写真・動画や、ストーリーズを広告に活用することもできます。
Instagramで広告を掲載するには、ビジネスアカウントを設定する必要があります。
設定は無料で、簡単に行うことができますので、事前にご準備ください。
②Instagram広告を使うメリット
2-1.精度の高いターゲット設定ができる
Instagram広告は、様々な項目から広告を表示させたいユーザーを選択することができ、その精度は高いです。海外圏はもちろん、日本全国、都道府県単位で地域別に配信できるため、イベント開催や店舗情報の周知などにも効果的です。
設定可能な項目は、以下の通りです。
・年齢
・性別
・Advantage詳細ターゲット設定
Advantage詳細ターゲット設定とは、パフォーマンスの向上が見込めると判断した場合に実行されるMetaのシステムです。詳細ターゲット設定で指定した以外の利用者にもリーチすることで、キャンペーンのパフォーマンス向上に寄与することができる機能です。
大枠として、「利用者層」、「興味・関心」、「行動」から選択することができます。
この場合、地域、年齢、性別などのターゲット設定では利用できません。
利用者層、興味関心、属性の一例
- ユーザーの興味関心(「料理」「ショッピング」など数百件以上)
- 学歴
- ファイナンス(収入)
- ライフイベント(転職、出産、記念日など)
- 子供がいる人
- 交際(交際ステータス)
- 仕事
- 言語
ターゲットを具体的に落とし込むために、アカウントの強みやアピールポイントを分析した上でペルソナ設定をするのが良いでしょう。
しかし、ターゲットは絞りすぎず、広げすぎず、適度なバランスが大切です。絞りすぎてしまうと、本来情報を届けたかったユーザーにも届けることができない場合があるので注意が必要です。
2-2.少額から出稿が可能
Instagram広告は、低予算で費用を抑えた広告配信が可能であり、最低出稿金額は1日100円となっています。
状況に応じて予算の変更、広告配信の中断やクリエイティブ画像の切り替えも可能なため、柔軟な広告運用が可能です。
2-3.目的に応じて多様な形式の広告を配信可能
画像、動画、ストーリーズ広告のほか、以下のような形式があり、施策目的に合わせて柔軟に配信することができます。
- カルーセル(複数枚)広告
多様な商品を一度に見せることができる
- ショッピング広告
ECの購買に繋げることができる
- パートナーシップ広告
インフルエンサー(クリエイター)の投稿を広告として活用できる
③Instagram広告の配信面と要件について
Instagramで、広告出稿できる配信面は、以下の4つです。
- フィード広告
- ストーリーズ広告
- 発見タブ広告
- リール
3-1.フィード広告
フィード(タイムライン)上で表示される広告です。
引用元:https://www.facebook.com/business/ads-guide/update/image/instagram-feed
3-2.ストーリーズ広告
ストーリーズ上で表示される広告です。
スマホで見ているユーザーに、全画面表示されるため、動画によるインパクトや没入感を演出できるメリットがあります。日本国内では、Instagramストーリーズは、デイリーアクティブアカウントの70%を超える利用率の高い機能のため、広告によってユーザーとの接点を作ることができる可能性が高い点もポイントです。
引用元:https://www.facebook.com/business/ads-guide/update/image/instagram-story
3-3.発見タブ広告
「発見タブ広告」は、Instagramの発見タブ(虫眼鏡アイコン)のページに表示される広告形式です。発見タブは、ユーザーの興味関心などに応じて、一人ひとりカスタマイズされて表示され、その精度は日を増すごとに高くなっていると言えます。そのため、多くのユーザーが発見タブを見て、自分の興味関心度の高い情報に触れたり、気になるキーワードを入れて情報を検索したりしています。企業にとっては、能動的に情報を探しているユーザーにアプローチができるポイントとなっています。
■発見ホーム広告・発見タブ広告
3-4.リール
リールタブ上で表示される広告です。通常のリール投稿とリール投稿の間に表示されるため、”広告感”を押さえた広告配信が可能です。また、ストーリーズと同様に、没入感の高い全画面スクリーンで、「詳しくはこちら」などのCTAボタンが大きく表示されます。
出稿配信面と作成できるクリエイティブを以下にまとめました。
画像広告の要件
ファイル形式:JPGまたはPNG
解像度:1,080 × 1,080ピクセル以上
画像比:【フィード推奨】正方形(1:1)
【ストーリーズ推奨】縦型(9:16)
【発見タブ推奨】縦型(9:16)
最大ファイルサイズ:30MB
説明:メインテキスト125文字以内(125文字以上の場合、表示が途中で切れる可能性あり)
動画広告の要件(1)フィード、ストーリーズ、発見タブ
ファイル形式:MP4、MOVまたはGIF
解像度:1,080 × 1,080ピクセル以上
画像比:【フィード推奨】縦型(4:5)
【ストーリーズ推奨】縦型(9:16)
【発見タブ推奨】縦型(4:5)
最大ファイルサイズ:4GB
動画の長さ:1秒~60分
説明:メインテキスト125文字以内(125文字以上の場合、表示が途中で切れる可能性あり)
※Metaでは動画のキャプション、動画音声は使用を推奨しています。
動画広告の要件(2)リール
ファイル形式:MP4またはMOV
解像度:500 × 888ピクセル以上
画像比:縦型(9:16)
最大ファイルサイズ:4GB
動画の長さ:1秒~15分
説明:メインテキスト72文字以内(72文字以上の場合、表示が途中で切れる可能性あり)
カルーセル広告の要件
カルーセル広告は、最大10枚の画像や動画を1つの広告枠で見ることができる形式です。
商品を様々な角度から紹介したり、使い方の手順を追って説明したり、複数の画像や動画を使用して連続するブランドストーリーを伝えたり、などの方法で活用できます。
画像ファイル形式:JPGまたはPNG
動画ファイル形式: MP4、MOVまたはGIF
解像度:【フィード】1,080×1,080ピクセル以上
【ストーリーズ】1,080×1,920ピクセル以上
画像比:【フィード推奨】正方形(1:1)
【ストーリーズ推奨】縦型(9:16)
カルーセルカードの数:2~10枚
最大ファイルサイズ:画像30MB、動画4GB
動画の長さ:【フィード】1秒~2分
【ストーリーズ】1秒~15秒
説明:メインテキスト125文字以内(125文字以上の場合、表示が途中で切れる可能性あり)
コレクション広告の要件
コレクション広告は、「カバー画像(動画)」と呼ばれる大きなメイン画像や動画と、その後に3点の小さなブロック画像(ストーリーズは2点)で構成されている形式です。
画像ファイル形式:JPGまたはPNG
動画ファイル形式: MP4、MOVまたはGIF
解像度:1,080×1,080ピクセル以上
画像比:1.91:1~1:1
説明:メインテキスト125文字以内(72文字以上の場合、表示が途中で切れる可能性あり)
引用元:
https://www.facebook.com/business/ads-guide/update/collection/instagram-feed
https://www.facebook.com/business/ads-guide/update/collection/instagram-story
広告に出稿したい商品が決まったら、上記を参考に
- どの広告面で出稿するのか
- どのようなクリエイティブを作成するか
- 画像や動画の要件を満たしているか
④Instagram広告出稿の方法
続いては、広告出稿の方法をご紹介します。
4-1.事前準備
その前に、Instagram広告の配信には以下が必要になります。
- Facebookページ(Facebookアカウントが必要)
- Instagramアカウント(プロアカウントに切り替える必要)
- Instagram広告配信用のクリエイティブ(画像・動画)
- 支払い用のクレジットカード、デビットカード、Paypal、銀行振込(口座)
これらを準備したら、FacebookとInstagramのアカウントを紐づけさせることが必要となります。
※Instagram広告は、Instagramアカウントが無くてもFacebookの広告管理画面から出稿することが出来ますが、以下のデメリットがあります。
- 広告を見たユーザーが、Instagramプロフィールページに遷移できない=アカウントのフォロー・いいねができない
- 広告に対するコメントへの返信ができない
Instagramアカウントを準備して出稿することを推奨しています。
4-2.設定方法
FacebookページとInstagramアカウントをリンク済みの方は、広告マネージャーから設定を行うことができます。くわしくは、こちらの記事で紹介していますので、ご参照ください。
⑤広告の効果をより高めていく方法
ここからは広告効果をより高めていくための方法を2つご紹介します。
広告を出稿して、思っていた効果が得られなかったというご担当者の方にもおすすめです。
5-1.A/Bテストの実施と設定方法
A/B テストとは、2つのパターンを比較して、どちらがより良い成果を出せるのかを検証するものです。
広告のA/Bテストの場合、広告画像、テキスト、オーディエンス(ターゲット)、配信面などの変数を変え、同期間に検証することで得られる結果を比較します。
■A/Bテストの出稿イメージ(※クリエイティブを変更した場合)
変数に沿った内容の投稿を行います。
引用元:https://www.facebook.com/business/ads/ab-testing
■A/Bテストの設定方法
①A/Bテストのボタンから、広告の作成が可能です。
②広告を1つ選択して、その複製バージョンで比較または、異なる2件の広告を選んで、比較することもできます。
③A/Bテストの指標となる内容(変数)を設定します。
クリエイティブ、オーディエンス、配置、カスタムから選択できますので、
目的にあった内容を選択してください。
引用元:https://www.facebook.com/business/ads/ab-testing
④テスト名(広告名)や、どちらが良いとするかの主な指標、広告の掲載期間を入力し、
広告セットを複製します。
⑤「広告セットを複製」を押下したら、画面遷移にしたがって、設定をして、完了となります。
- エンゲージメント率やコンバージョン率が高い広告が明確になる
どのような広告がユーザーの反応を得られるかがわかります。そしてその結果を改善施策に活かすことでさらに良い広告を作成することができます。 - クリエイティブの改善施策が容易になる
クリエイティブの反応を即座に把握でき、PDCAサイクルの速度も上がることで、常に質の高いクリエイティブに改善することができます。 - 短期間でパフォーマンスがよい広告を導き出すことができる
A/Bテストを繰り返すことで、ユーザーの傾向を知り、データが蓄積されていきます。やみくもに広告を出稿するよりも早いスピードで、理想の広告パターンを把握できるようになります。
また、A/B テストを実施することで、効果を見込める画像や動画などのクリエイティブ、文章が明確になります。他社の事例も参考にしながら取り入れるのがおすすめです。
5-2.Facebookピクセル設定
Facebookピクセルとは、Facebook広告(Instagram広告も同様)をクリックして、自社サイトに訪れたユーザーのデータを計測・蓄積できるツールのことです。ユーザーが自社のサイトをどのくらい閲覧したのか、どのようなアクションを取ったのかなどを計測することができます。
画面下部の「イベント」からページビュー数などを確認することができます。
蓄積されたデータは、今後の広告配信におけるターゲット設定の最適化に利用されます。
そのため、データの蓄積量が増えるほどその精度が上がり、コンバージョン率の向上も見込めるでしょう。
こちらは、Facebookのビジネスマネージャー内にある「イベントマネージャ」の設定と、ピクセルコードを自社サイトに埋め込むことで利用できます。
5-3.Advantage+ クリエイティブ
Advantage+ クリエイティブとは、オーディエンスがアクションを実行する可能性が高いバージョンに画像や動画が自動的に最適化される仕組みです。
例えば、画像の明るさやコントラストが自動的に調整されたり、テキストの改善が行われたりする機能です。
※選択した広告フォーマットや配置によって、利用できるクリエイティブのエンハンスが異なる場合があります。
Instagram広告の応用編をご紹介しました。
広告の目的を明確にし、必要に応じて取り入れてみてはいかがでしょうか?
⑥まとめ
本記事では、Instagram広告についてご紹介しました。
Instagram広告の種類や配信面を知ることで、自社の商品をどのように見せるのがいいか、より具体的にイメージしやすくなったと思います。
広告出稿は目的を明確にすることが重要です。やみくもに広告を出稿するだけでは満足のいく効果が得られません。出稿後はPDCAサイクルを回し、次の出稿へと活かしていきましょう。また、A/Bテストなどを行うことで、広告出稿をさらにアップデートすることもできます。
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