もっとも幅広い年代のユーザーがアクティブに使用しているSNSと言っても過言ではありません。
LINEは、企業としても多くのユーザーに情報を届ける手段のひとつとして有効なSNSと言えます。
今回は、LINE公式アカウントのリッチメッセージについて、リッチメッセージとは何か?から
実際の設定方法まで解説していきます。
1_LINE公式アカウントのリッチメッセージとは?
リッチメッセージとは、画像や動画、テキストをまとめて配信できる機能です。
また、通常の画像配信と異なり、画像や動画には遷移先としてURLが設定できます。
この機能は、LINE公式アカウントであればプランに関係なく、使用可能です。
※送信できる通数に制限はかかるものの、無料プランでも利用できます。
赤枠で囲った部分がリッチメッセージの見本です。
各企業様のLINE公式アカウントを友だち登録されていれば、このようなメッセージの配信形式を一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか?
2_リッチメッセージを利用するメリット
通常のテキスト配信とリッチメッセージではどういった点が異なるのか、リッチメッセージの特長や利用するメリットについてみていきます。
2-1. リッチメッセージの特長
リッチメッセージの大きな特長として、下記の2点が挙げられます。
- 画面占有率が高く、テキストのみの配信より視覚的なアプローチが可能
- リンク先への遷移率が向上する
画面占有率が高く、テキストのみの配信より視覚的なアプローチが可能
→画像や動画を使用することで、テキストでは伝えきれない/長文になってしまうような内容でも、ユーザーにわかりやすく商品やサービスの内容を届けることができます。
また、スマホで見たときにリッチメッセージの静止画や動画は、画面の占有率も高くなるため、テキスト単体のメッセージよりも圧倒的に目に留まりやすいです。
リンク先への遷移率が向上する
→ユーザーはリッチメッセージの画像や動画をタップすることで、リンク先に遷移が可能です。
通常のメルマガのようにただURLを送付するよりも、高い遷移率が見込めます。
2-2. リッチメニューとの違い
「リッチメッセージ」と似た用語として「リッチメニュー」があります。
リッチメニューは、LINE画面下部のキーボードエリアに固定されているものを指します。
こちらは配信などと異なり、設定している期間中は固定で表示できるため、恒常的に届けたい内容を設定するのがよいでしょう。
参照:GU(ジーユー)様リッチメニュー
◆企業アカウントのリッチメニュー事例についてはこちら
https://www.sharecoto.co.jp/column/line-guide/richmenu-case
ここでご紹介しているリッチメッセージは通常のメッセージと同様、過去の配信は流れていきます。
配信の際に、ユーザーに届けたい情報を盛り込んだ画像や動画をリッチメッセージとして利用するのがよいでしょう。
3_リッチメッセージの配信方法
3-1. リッチメッセージの配信設定
それでは、実際にリッチメッセージの作り方をご紹介していきます。
<Step 1>
LINE Official Account Managerをブラウザ版で開きます。
<Step 2>
サイドバーから、「リッチメッセージ」を選択後、「作成」をクリック。
<Step 3>
「タイトル」を入力します。
※こちらのタイトルがタイムラインやトーク履歴にて表示されるため、伝えたい情報は文頭に記載することがポイントです。
<Step 4>
「メッセージ設定」より「テンプレートを選択」をクリックして、テンプレートを選択します。
※枠組みが分かれているテンプレートについては、それぞれのフレームにて異なった「アクション」を選択することができます。
<Step 5>
事前にクリエイティブを作成している場合:
「背景画像をアップロード」をクリックし、テンプレートに沿った画像をアップロードします。
※正方形の場合、以下要件を満たしている必要があります。
- ファイル形式:JPG,JPEG,PNG
- ファイルサイズ:10MB以下
- 画像サイズ:1040px×1040px
※分割されたテンプレートの場合であっても、登録できる画像は1枚となるため、事前にクリエイティブの作成が必要です。
事前にクリエイティブを作成していない場合:
「画像を作成」をクリック。
「画像をアップロード」から、画像を選択して編集を進めます。
ここでは、画像の切り取り・テキスト追加・背景色追加・枠線追加が可能です。
<Step 6>
「アクション」より、画像をクリックした際のアクションを設定します。
アクションには2種類あり、「リンク」と「クーポン」が選択できます。
「リンク」は、指定のリンク先へ遷移させることができ、「クーポン」はLINE公式アカウント内のクーポンページに遷移します。
クーポンを選択する場合、事前にクーポンを作成している必要があります。
クーポンについてはこちら
※アクションラベルという欄は、リッチメッセージ未対応のユーザーにのみ表示される文言です。リッチメッセージの内容を簡潔に記入しましょう。
<Step 7>
すべて記入を終えたら「保存」をクリックします。
これで準備は終了です。
3-2. リッチメッセージの配信方法
作成したリッチメッセージの配信方法です。
サイドバーから「メッセージを作成」を選びます。
その後、「配信先」「配信日時」「高度な設定」を希望に合わせて変更します。
「高度な設定」機能の概要
「タイムラインに投稿する」
テキスト・スタンプ・写真・動画・クーポンのうち、1件のみを配信する場合にタイムラインへ同時投稿が可能となります。(下記2つの設定をしている場合には利用できません。)
「配信メッセージ数の上限を指定する」
予算に応じて、配信メッセージ数の指定が可能です。友だちの母数よりも少ない人数に配信する場合、配信先は友だちの中からランダムに選択されます。
「A/Bテストを作成」
複数のメッセージ内容を作成し、特定の割合のユーザーにテスト配信することができます。
A/Bテストを行うには、5,000人以上のターゲットリーチが必要となります。
上記配信設定を変更後、テキスト入力ボックス上部の「リッチメッセージ」をクリック、配信したいリッチメッセージを選択します。
また、「+追加」をクリックすることでテキストメッセージ・スタンプを追加できます。
画面右下で配信時のプレビューを確認しながら対応可能です。
リッチメッセージのみでの配信で良い場合は、「+追加」をクリックする必要はありません。
これで配信の準備は完了です。
「配信」をクリックすると、指定した配信日時にリッチメッセージが配信されます。
4_リッチメッセージ活用方法
実際にこのリッチメッセージを活用されている企業様をシェアコトが独自にまとめました。ご参考いただき、貴社の運用にご活用ください。
アパレル系
■GU(ジーユー)様
4分割のテンプレートを使用、セール情報箇所を赤字、その他情報は黒字として、ユーザーがクリックしたくなる要素を分けて1枚のクリエイティブを構成している。
■KOE(コエ)様
分割無しのテンプレートを使用。セール情報の「50%off」という内容が前面に押し出されたクリエイティブで、シンプルにページへの誘引を行っている。
コスメ系
■RMK(アールエムケー)様
4分割のテンプレートを使用。友だち登録をした際にテキスト+リッチメッセージが送られてくる設定。アイコンのみのシンプルなリッチメッセージにより、わかりやすさを追求、LINE以外のSNSにも誘導を行っている。
■資生堂ワタシプラス様
分割無しのテンプレートを使用。こちらも、友だち登録をした際にテキスト+リッチメッセージが送られてくる設定。
キャンペーンのリッチメッセージを配信することで、アカウントの有用性を示し、友だち登録の継続を狙った内容となっている。
食品系
■ドミノ・ピザ様
左右2分割のテンプレートを使用。「運試し」というテキストと、セール情報をあえて「?」で見せることで、興味喚起につながったクリエイティブ構成となっている。
■ケンタッキーフライドチキン様
分割無しのテンプレートを使用。友だち登録をした際にテキスト+リッチメッセージが送られてくる設定。自社のキャラクターを用いたクリエイティブにて、おトク情報を掲載することで親しみやすい構成となっている。
小売系
■ローソン 様
分割無しのテンプレートを使用。友だち登録をした際にテキスト+リッチメッセージが送られてくる設定。見た目としては分割されたクリエイティブとなっているが、遷移先はすべて同様に、自社キャラクターの紹介ページとなっている。キャラクターを通して愛着を持ってもらうような構成。
■アトレ 様
左右2分割のテンプレートを使用。友だち登録をした際にテキスト+リッチメッセージが送られてくる設定。各種ポイントをフックに、継続した友だち登録を狙った構成になっている。
旅行系
■エイチ・アイ・エス 様
分割無しのテンプレートを使用。カタログ風に4枠分割した見せ方でクリエイティブを構成、遷移先はどの地域をタップしても共通のセール情報のページとなる。クリエイティブの要素を増やすことで、共通のページに誘引する動機を増やしている。
■ソラシドエア 様
分割無しのテンプレートを使用。友だち登録をした際にテキスト+リッチメッセージが送られてくる設定。価格やセール情報は並べず、旅行を想起させる写真を使用したクリエイティブの構成になっている。
EC・Webサービス系
■Amazon.co.jp(アマゾン) 様
カスタムテンプレートを使用。縦長のクリエイティブで画面の占有率を高めている。この画像では、「年に一度」「本日23:59まで」というテキストを目立たせることで、追込みを図った構成となっている。
■ゾゾタウン 様
分割無しのテンプレートを使用。友だち登録をした際にテキスト+リッチメッセージが送られてくる設定。LINE ID連携を促し、継続した友だち登録への動機づけと、ポイントプレゼントによるサイトでの購入促進を行う構成となっている。
5_まとめ
この記事では、リッチメッセージのメリットや使い方・設定方法をご紹介しました。リッチメッセージの特長・メリットを改めて3点に整理します。
- 通常のメッセージ配信より視覚的なわかりやすさがある
- URL/クーポンなどに画像や動画から直接遷移することができる
- お届けしたい内容をタイミングに応じて配信することが可能
無料プランから誰でも簡単に利用することができる機能でありながら、メリットが多数あるリッチメッセージ。まだ利用したことがない、という方はぜひ活用してみてはいかがでしょうか。