X(旧Twitter)では、多くの企業が様々な目的を持ってアカウントを運用しています。
そして、企業だけではなく、地方自治体や官公庁においても、昨今SNSの活用は欠かせない手段となってきました。
本記事では、Xアカウント運用事例の中でも「自治体」「官公庁」についてご紹介します。
①自治体におけるXの活用方法・メリットとは?
地方自治体や官公庁等で実施される観光プロモーション・PRにおいてよくある手法としては、「地域の観光スポットや名産品について動画で紹介する方法」や「イベントを開催して集客する方法」などが挙げられます。
日本ではX(旧Twitter)の利用者が世界的に見ても特に多く、アメリカに次いで2番目で約4,500万人以上と発表されています。日本で幅広く利用されている媒体だからこそ、地域の魅力を伝えるのに適した媒体と言えます。
若年層やインバウンド向けの集客にも力を発揮しやすいので、Xに力を入れている地方自治体や官公庁等も増えてきました。
そこで、地方自治体や官公庁等がX(旧Twitter)を活用するメリットについてご紹介します。
(1)画像や動画を活用した魅力発信
Xはテキストだけでなく画像や動画を使って情報発信ができるので、文字だけでは伝えられない風景や文化、グルメ情報などの自治体の魅力発信に効果的です。
既にホームページなどで使用している画像を活用してXを運用することも可能です。
(2)地域住民の方・地域住民以外の方、どちらにも幅広く拡散
住民向けに地域のイベントや情報を発信することも可能ですので、魅力をアピールし、地域の良さを再確認・再発見してもらうことができます。
もちろん地域住民以外の方に向けても魅力発信できますので、旅行先や移住先としての検討度を高めてもらえる効果もあります。
このようにXを活用し情報発信することで、通常ではあまり接点のないユーザーとのタッチポイント創出に繋がります。
また、Xの大きな特徴として「拡散性」があります。
Xのリポスト(リツイート)の機能によりユーザーが自身のフォロワーに拡散できるので、多くの人の目にとまる可能性があります。InstagramやFacebookなど他のSNSと比較しても、拡散性の高さではXが大きな強みを持っています。
(3)インバウンド向けの情報発信
Xの世界の月間利用者数は5億4,000万人(2023年7月時点)となり、うまく活用すれば訪日インバウンドを呼び込むことができます。画像や動画を用いて投稿することで言語の壁を超えて魅力を発信できますし、多言語対応することでさらなる理解促進に繋がります。
②自治体の事例
2-1 しあわせ信州【公式】(@nagano_b)
フォロワー数:34,715(5/17時点)
プロフィール:
長野県の魅力をお伝えする、#信州・#長野県 のブランド発信アカウント!
県職員がライターとして各地域のさまざまな情報を発信する「長野県魅力発信ブログ」や、「#しあわせ信州」の最新情報など、信州に関するツイートをしています! 2010/03/10始動
長野県のブランド発信アカウントです。
「○○の日」といった、X上でインプレッションやエンゲージメントを獲得しやすい投稿を実施したり、県職員の方が書いているブログ記事を投稿したりと、幅広い投稿を行っています。
▼○○の日投稿例
多くのエンゲージメント・インプレッションを獲得することに成功しています。
また、この「アイスクリームの日」の投稿のように、ご当地関連商品とモーメントを掛け合わせて投稿をしているため、新規性のある内容となり、フォロワーの興味関心をひくことに繋がっています。
▼ブログ記事投稿例
新たにオープンした店舗の紹介を行っています。
地域に根差した投稿を行い、情報収集場所としての機能を果たしています。
2-2 シズラ【公式】(@shizullashimizu)
フォロワー数:6,519(5/17時点)
プロフィール:
静岡市清水区の広報キャラクター「シズラ」ズラ〜☆みんなに清水の魅力を沢山知ってもらうため、清水区のイベント情報などをどんどん呟いていくから、よかったらフォローしてくれると嬉しいズラよ〜☆
当アカウントでは、自治体系では珍しい、広報キャラクターを設けたアカウント設計としています。着ぐるみやぬいぐるみを活用して、世界観を保ちながら広報を行っています。
▼着ぐるみ投稿例
▼ぬいぐるみ投稿例
実際に着ぐるみとして各地のイベントに足を運んだりしていることで、親近感を覚えやすく、本キャラクター自体の告知・拡散にも繋げることが出来ます。
一方で、このような投稿を行う場合には、しっかりとキャラクター設定を固めた上で実施をする必要があります。
複数人で運用する場合に、個々人によってキャラクターへの解釈にばらつきがあると、途端に統一感のないアカウントになってしまうため、注意が必要です。
③官公庁の事例
3-1 厚生労働省(@MHLWitter)
フォロワー数:1,004,449(5/17時点)
プロフィール:
厚生労働省の公式アカウントです。健康・医療、福祉・介護、雇用・労働、年金など、皆さまの暮らしを支える情報をお届けします。
※このX(旧Twitter)に寄せられたコメントへの返信はしておりません。
当アカウントにおいて特筆すべき点としては、プロフィールに「運用方針」を確認できるURLの記載があることです。
遷移先では、投稿内容や投稿者、注意事項、免責事項等が記載されています。
注意事項においては、
- コメントへの返信は行わない旨
- コメントを非表示、削除する可能性がある旨
- ユーザーブロックを行う可能性がある旨
の記載があります。
官公庁のアカウントにおいては、ネガティブなコメントが付きやすい傾向にあるため、このように事前に周知をしておくことで、明確な指針をもってアカウント運用を行うことが可能となります。
本アカウントの投稿内容としては、関連アカウントのリポストや、熱中症対策、新型コロナ・インフルエンザ発生状況などが主となっています。
▼熱中症対策
▼新型コロナ・インフルエンザ発生状況
3-2 農林水産省(@MAFF_JAPAN)
フォロワー数:213,799(5/17時点)
プロフィール:
農林水産省の公式アカウントです。ご意見・ご質問は、総合窓口にお寄せください。
総合窓口→https://www.contactus.maff.go.jp/voice/sogo.html
運用方針→https://www.maff.go.jp/j/pr/social_media/policy.html
当アカウントにおいても、先ほどと同様に運用方針への遷移URLがプロフィールに記載されています。
方針内容は厚生労働省と類似していますが、投稿内容は当アカウントならではの特色が見られます。
「日本産水産物の消費拡大に資する取組」として、共通の「#食べるぜニッポン」というハッシュタグを用いて、Xらしさのある親しみやすい投稿を行っています。
▼#食べるぜニッポン関連投稿
また、アンケート機能を用いた投稿も行いながら、多くのエンゲージメントを獲得しています。
▼アンケート投稿例
どうしても堅くなりがちな傾向にあるアカウントが多い中で、独自性を発揮しながら投稿を行っています。
④まとめ
今回は、「自治体」・「官公庁」にフォーカスして、Xの活用方法と運用事例をご紹介しました。
弊社では、自治体向けX運用も行っております。様々な企業様のアカウント運用経験により得られた知見や手法を持っています。撮影だけではなく、企画・コンセプト設計、構図・小道具のご提案、写真撮影、加工・テキスト作成まで、すべて一貫してご提供します。
いち早くXに取り組んできた弊社だから出来る、「いいね!」を獲得できる旬の構図をご提案し、Xのトレンドや新機能を活かした投稿が可能です。
また、プロの目線で詳細に分析が可能です。数値だけのご報告にとどまらず、考察を加えた上での改善提案も行いますので、効果的かつ効率的な運用が可能になります。
X運用にお困りの際は是非ご相談ください。
2-1. しあわせ信州【公式】
2-2. シズラ【公式】
3-1. 厚生労働省
3-2. 農林水産省